パーキンソン病
パーキンソン病

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質「ドパミン」が不足することで、体の動きに障害が現れる病気です。国の指定難病に認定されており、加齢に伴って発症しやすくなることが知られています。
「手がふるえる」「歩きにくくなった」「動作が遅くなった」といった運動症状で気づかれることが多い病気ですが、近年は治療薬の選択肢が大きく広がり、適切な治療と生活管理を続けることで、長く自立した生活を続けられる方が増えています。早期に正確な診断をつけ、ご本人のライフスタイルに合った治療を続けていくことが何より重要です。
当院では脳神経内科の専門医として、診断から長期的な治療管理まで、患者様とご家族を継続的にサポートします。
症状は「運動症状」と「非運動症状」に分けられます。
じっとしている時(膝に手を置いている時など)に手足がふるえ、動かすと軽くなるのが特徴です。多くの場合、体の片側から始まります。
動きが全体的に遅くなります。歩幅が狭くなる、まばたきや表情の動きが減る、声が小さくなる、書く字が小さくなるといった変化が現れます。
肩や肘、膝などの関節が硬くなり、動かしにくくなります。
病気が進行すると、バランスを崩しやすくなったり、歩き出しや方向転換の際に足が前に出にくくなる「すくみ足」が現れることがあります。
運動症状以外に、便秘、立ちくらみ、夜間頻尿、嗅覚の低下、睡眠中に大声を出したり手足を動かしたりする睡眠障害、気分の落ち込みや意欲の低下なども現れることがあります。これらの症状はパーキンソン病以外の原因で起こることも多いものですが、パーキンソン病では、運動症状に気づかれるより数年から十数年も前から出現することがあります。
症状の出方(左右差の有無、安静時か動作時のふるえか、動作の遅さなど)を詳しく診察します。生活への影響や、便秘・睡眠の状態などもあわせて伺います。
頭部MRIで脳梗塞などの他の病気がないかを確認した上で、診断の確定が必要な場合には、ドパミン神経の状態を調べる「DAT-SPECT」や、心臓の自律神経を調べる「MIBG心筋シンチグラフィ」といった専門的な検査を連携施設へおつなぎします。
パーキンソン病の治療は、「薬物療法」「リハビリテーション」「公的支援の活用」を組み合わせて進めていきます。
不足しているドパミンを補う「L-ドパ製剤」が治療の基本となります。その他、ドパミンの働きを補助するお薬(ドパミンアゴニスト、MAO-B阻害薬など)を、年齢や生活スタイル、症状の程度に応じて組み合わせて使用します。
長く治療を続けるうちに、薬の効き目が変動する「ウェアリングオフ」や、体が勝手に動いてしまう「ジスキネジア」といった症状が現れることがあり、お薬の種類や服薬のタイミングを丁寧に調整していくことが重要になります。内服での調整が難しくなった場合には、脳深部刺激療法(DBS)などのデバイス治療を検討し、治療可能な専門施設へおつなぎします。
日常的な運動はパーキンソン病の治療において薬物療法と並んで重要です。ご本人の体力や生活に合わせて、無理なく続けられる運動の取り入れ方を一緒に考えます。
パーキンソン病は国の指定難病であり、症状の程度に応じて「難病医療費助成制度」の対象となります。当院に継続して通院されている方については、難病指定医が必要な診断書を作成し、介護保険の導入も含め、ご本人とご家族の生活を継続的に支えます。
「手がふるえる」「動作が遅くなった」などの気になる症状がありましたら、お気軽に当院の脳神経内科へご相談ください。診断がついた後の長期的な通院についても対応しております。
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